膵臓の位置・働き・役割

医学でポンでは膵臓の位置と構造、すい臓の重要な2つの働きをイラスト図解付きで入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆膵臓の位置・働き・役割の解説♪(もくじ)

◆膵臓の働き・2つの重要な役割とは?

 膵臓の事が少しずつわかってきたような気がするよ。
ところで、膵臓はどんな働きをする臓器なんだろう?
さっきドクターが「膵液」とか「インスリン」って言葉を使っていたよね。
膵臓が体にとってどんな役割をもって、どのように働きかけているのかについて教えてもらおっと。

◆膵臓細胞組織内の内分泌系と外分泌系の割合

膵臓の主な働きは大きく分類すると2つの重要な働きに分類することができる。

この2つの重要な働きは、膵臓組織内の分泌系によって分類していると覚えると理解しやすくなるんだ。

膵臓組織内の分泌系統は主に、消化酵素などを含む膵液を分泌する「外分泌系」と、血液中にホルモンを分泌する「内分泌系」が存在することをまず把握しておくこと。

尚、内分泌系と外分泌系の膵臓組織内の割合を比較すると圧倒的に外分泌系が多くなっているんだよ。

膵臓細胞組織の割合の図(イラスト画像)

◆膵臓の働きで必ず覚えるべき2つの働きは膵液の分泌とホルモンの分泌

膵臓の重要な働きのまず一つ目は、十二指腸に膵管を通じて「膵液」を送り込む働き。※(膵管は膵臓の構造図の「④主膵管」参照)

膵臓の構造図(縮小画像)

膵液は膵臓から分泌されていて、「膵管④」「総胆管⑤」「十二指腸乳頭(ファーター乳頭)⑥」の直前で合流して十二指腸に分泌されている。

尚、膵臓から分泌される膵液の内部成分には「重炭酸イオン」「たんぱく質分解酵素」が大量に含まれているんだ。

重炭酸イオンを含む膵液は「アルカリ性」を示すため、胃から分泌される酸性の胃液を中和し腸内の粘膜を保護する働きを持っている。

また膵液に含まれる分解酵素のおかげでたんぱく質や脂質・糖質がしっかり分解されて吸収しやすくなる役割も持っているんだよ。

【1つめの重要な役割は膵液の分泌】
☆膵臓から分泌される膵液はアルカリ性で胃液を中和し腸粘膜を保護する働きを持つ
☆膵液内の多くの分解酵素は腸内で行われる食べ物の消化・栄養素の吸収を円滑にする働きを持つ

続いて膵臓の2つ目の重要な役割は、血液中に「インスリン」「グルカゴン」そして「スマトスタチン」などのホルモンを分泌する働き。

膵臓から血液中に分泌されるホルモンは血糖値のコントロールを行う重要なホルモンで、グルカゴンはグリコーゲン内に蓄えられたブドウ糖を放出させる働きがあり、血糖値を上げる役割があるんだ。

またインスリンはグルカゴンとは逆に血糖値を下げる為に重要なホルモンで糖尿病はこのインスリンの分泌が何らかの原因で徐々に分泌されなくなってくると発症する。

この血液中へのホルモンの分泌は膵臓内に散らばる小さな膵島(ランゲルハンス島)と呼ばれる細胞組織で行われているんだよ。

【2つめの重要な役割はホルモンの分泌】
☆膵臓から分泌されるホルモンは血液中の血糖値をコントロールする働きがあり、膵臓内の約5%程度の割合しかない膵島と呼ばれる組織から分泌が行われている