ランゲルハンス島の構造と特徴

医学でポンではランゲルハンス島の構造や特徴、α細胞・β細胞・δ細胞のホルモン分泌の働きをイラスト画像付きで入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆ランゲルハンス島の構造と特徴の解説(もくじ)

◆ランゲルハンス島のアルファ細胞の特徴と働き

 ランゲルハンス島は血液中の血糖値に低下が見られると「α細胞」からグルカゴンと呼ばれるペプチドホルモンを分泌して血糖値を高める働きかけを始めるのが特徴。
α細胞は前述した通りランゲルハンス島全体の約15%~20%程度の割合で分散していてβ細胞と共にホルモンの分泌という重要な仕事を毎日行なっているんだね。

 血糖値が低い数値になるとどのような問題があるのかなぁ?

 うん、血糖値の数値が基準値を下回ると「低血糖症」と呼ばれる様々な症状をもたらす疾患症状を発症する危険性が出てくる。
血糖値の基準値は若干個人差はあるけれど平均的には「80~110mg/dl」程度の範囲が正常な基準値の範囲なんだ。
もし血糖値が基準値を大きく下回る数値を示す場合は、低血糖症の主な症状である、頭痛や痙攣症状、大量の発汗や強い眠気症状、集中力の低下などの症状があらわれたりするんだよ。

 自動車の運転中とかに低血糖症の症状が突然出てきて、いきなり眠たくなったり集中力がなくなってきたりしたらあぶないね。

 そうだね、血糖値が低くなるという事は運転中に限らず色々な場面で思わぬ怪我や事故を起こす危険性が高まる要因となる。
これは「からだ」にとっては危険な状態であると体が感知すると膵臓内のα細胞が危険信号を察知して血糖値を高めるように働きかけているんだよ。

◆α細胞は血糖値の調整を行うホルモンを分泌する

 血糖値が基準値よりも低い数値になってしまった時は、α細胞(A細胞)からグルカゴンが分泌されるから血糖値を一定に保つことができていたんだね。

ランゲルハンス島から分泌されるインスリンの最大の働きは、血糖値を下げる働き。

 うん、でもこれは一時的な血糖値の補給措置。
これは血糖値を保つグルコースの元となるグリコーゲンの貯蔵量に限界があるためなんだ。
その為、血糖値の低下が確認された時はランゲルハンス島内のα細胞の働きだけでは血糖値を保てない可能性もある為、副腎皮質などの他の器官も力を合わせて肝臓内に蓄えられているグリコーゲンの分解など糖の生成を行いながらみんなで血糖値の低下を防止しているんだよ。

 血糖値の調整は体の中で色んな細胞や組織が活動してくれているから血糖値を維持したりすることができていたんだね。
こんな複雑な調整を体内の細胞くんたちは毎日やってくれているなんて感謝しないとね。